医療法人天神会古賀病院21臨床工学部
○ 北野 達也
【はじめに】1987年、第108回通常国会において「臨床工学技士」が資格法制化され、16年が経過しようとしている。この間、臨床技術提供、医療機器保守・点検等々臨床工学技士の業務内容も定まってきたのではないかと考えている。今後、我々の進む道にどのようは方向性があり、後輩達にどのような道標を築いていくことができるのか・・・。当時、現任者特例経過措置で国家資格「臨床工学技士」を取得した者の使命であると言える。現在、医療現場における業務の傍ら、新たな道標を築くべく数々の取り組みを実践しており、この報告が皆様にとって何らかの励みになることを願っている。
【院内における業務の現状】現在、天神会グループ3施設(新古賀病院、古賀病院21、古賀クリニック)の一つである古賀病院21臨床工学部に籍を置き、Routineの傍ら、天神会グループのリスクマネージメント(Patients Safety Management)及び事故調査員、人材再開発教育、臨床工学部管理(管理職育成及び20人の人事評価、適正人員配置など)等々のほか、事故報告書作成、業務改善、理事長、院長特命任務、機能評価内部審査員、医療機器性能評価、治験、学術活動等々を行っている。
【後輩達の道標】10月より「医療安全管理部」設置提案をし、Patients Safety Manager として院内安全管理体制の構築を行っている。また、NPO法人チェルノブイリ救援・中部専任臨床工学技士、財団法人日本医療機能評価機構サーベイヤ(評価調査者)<診療管理担当>としても活動しており、臨床工学技士の道標を築くべく取り組みを行っている。
【今後の展望】今後、日本国内においての病院経営が危ぶまれるであろう。その中、「患者の方々のために何をしてさしあげることができるのか?」は当然のことながら「病院、医院において自分達がどれだけお役に立てるのか?」そして、人件費(自分達の給料等)に見合う分以上の経済的効果をあげることができるのか?」各々の臨床工学技士が医療施設に経済効果を齎し、いかに貢献するかが重要で、その時、はじめて各個人個人が評価され「臨床工学技士」としての居場所が存在し、国家資格「臨床工学技士」の必要性が高まると言える。
【結語】今後も臨床工学技士出身の「医学博士」のほか「政策顧問」、「副院長級」、「医療安全管理部所属臨床工学技士」等々配置すべく最善を尽くしたいと考えている。“Where there is a will,there is a way.”